6月ですけど30度くらいですよねこれ。来月はあれですか、35度とかで猛暑ですか。
猛暑というか「暑い」を通り越して「熱い」になってますよね。
春夏熱秋冬で四季じゃなく五季くらいに分けてもいいんじゃないでしょうか。
ということで季節の移り変わりとともに年5回の更新を目指すデザイナーのたあです。
インクルーシブデザイン ・ユニバーサルデザインのイベントを行ってみて
先日、主宰として「『誰か』ではなく『みんな』のためのインクルーシブデザイン・ユニバーサルデザイン」というイベントを行ったその時に話したことを、今後のためにもブログにして書こうと思った次第です。
というのも、今回、当初は「ユニバーサルデザイン」という冠でイベント告知を始めたんですがね、これがまぁ全然反応ねぇんです。
いやマジでびっくり。びっくりしすぎて熱出しそうになった。
ちょいと前にアクセシビリティのイベントとかやったときは速攻で埋まったので、それなりの需要を感じていたんですがあれは幻だったのかい?と思うくらい反応がなかったんです。
そもそもを振り返ってアクセシビリティのイベントの参加者をみてみると、マークアップエンジニア、フロントエンドエンジニア、コーダー、と、これがまた見事にデザイナーが少ない
なぜかっていうのを無い頭ひねって考えてみたところ、アクセシビリティなんかのセミナーでは視覚、四肢などの障がいを中心に、HTMLのマークアップ技術での補助を呼びかける内容が多いんですよね。そりゃそうです。なんせまずは「使えること」が前提だし、技術的な部分からできるところからやろう。ってのは当たり前のことです。
だがその結果、アクセシビリティに関心を持つ中心が技術を求めるエンジニア中心になってしまったんじゃないか。と思ったわけです。
つまりエンジニアさんの技術欲求にはピタリとハマったけれど、技術畑ではないデザイナーに届いていないんじゃないか。ということです。
さらに。
イベントの告知をするために様々なセミナーで「インクルーシブデザインやユニバーサルデザイン興味ある方は来てちょーだい」と喋ったところなんとユニバーサルデザインを知らないUI/UXデザイナーがいるという衝撃の事実まで発覚。
これはいかん。
かなり控えめに言っても「お前は何を見てUXデザインしてんだ?」と思わず口をついて出てしまうほどです。
そんなわけで、今後もこの活動は続けなければいけないというなんだかよくわからない勝手な責任感を感じているわたしです。
そもそもインクルーシブデザインとかユニバーサルデザインってなんだ?
もう大前提の話ですがこれがないと始まらない。
解釈は人によって多少差はあると思いますが、一言で言えば人に優しいデザインをしよう。ということです。
障がい、人種、性別、年齢などなどを含め、全ての人に使えるものを目指そうぜ。
という提唱です。
ユニバーサルデザインとは
そんな中でユニバーサルデザインはわかりやすく7つの指針を出しています。
それが
- 公平に使えること
- 自由で柔軟であること
- 簡単で直感的であること
- わかりやすいこと
- 安全でミスを許容できること
- 軽負担であること
- 十分な空間を確保すること
ざっくり言えばこんな感じで、一つ一つはそれほど難しい要求をしていません。
例えば「ミスを許容しよう」というのは、何か一つの操作できなりエラーを吐くようなことはせず、そのミスをカバーしてあげられるようにしよう。と
つまり「入力フォームでミスってキャンセル押しちゃったら一瞬でいきなり全部消えるとかやめてやれよ。せめて確認くらい出してあげて」とかですね。
「空間の確保」もwebのUIで言えばボタンサイズとかで考えればいいと思います。「手の不自由な人でも押しやすくミスのしにくいスペースを周りにとってあげないといけないよ。」と。
アクセシビリティなんかも、この中のUIの指標の一つだと思っていいんじゃないでしょうか。
インクルーシブデザインとは
対して、いや対しているわけではないんですが。
インクルーシブデザインは特に明確な項目などは出していない。
じゃぁ何が違うんだい?となると思うんですが、考え方がユニバーサルよりも、より利用者目線になっている感じです。
どういうことか
例えばユニバーサルデザインでは「障がいや負担の大きいユーザーのことを考えてデザインしよう」という提案が多かった。
特に問題ないように見えます。普通にユーザーを考えた良い発想ではないか。となります。
なりますが
実はここにユーザーが置いてけぼりになる可能性があったんです。
理由は後述しますが、それを踏まえインクルーシブデザインでは少しテーマが違います。
一言で言えば「障がいや負担の大きなユーザーと一緒に考えよう」という考え方です。
インクルーシブ、つまり包括的であること。
障がいや問題を抱える人たちを一方通行で考えるのではなく、一緒に考えることが大事だ。と言っています。
わたしたちは健常者として、怪我や病気でもない限りは障がい者と同じ目線に立つことは難しいです。
実際、わたしも子供ができるまでは最寄駅にエレベーターがないことも気づいていませんでした。わたしなんて所詮その程度の人間です。
そんな人間が勝手に考えたペルソナとストーリーを放り込んでも、自分でもろくなデザインができるとは思えない。
わたしたちがまずやるべきは、障がいや問題を抱えるユーザーを
ターゲットではなくパートナー
としていくこと。
それがインクルーシブデザインのテーマだと解釈しています。
ただまぁこれ。
別にユニバーサルデザインよりもインクルーシブデザインがいいとか、そういう話ではなく。
基本的な想いや目指すところは同じなので、どちらをどうテーマにしようとも良いとわたしは思っています。
ということで今後の活動
何をお前ごときが偉そうに。と自分でも思いますが、今のwebデザイナーを取り巻く環境に、ユニバーサルデザインやインクルーシブデザイン が根付いていないなら、根付くようにすればいい。
ってことで、このテーマの勉強会は定期的に行っていこうと思います。
ひとまず秋。
9月あたりに次回を考えています。というかやります(追い込む)ごめん無理
もしも少しでも興味があったら、connpassのグループメンバーに登録するなどして告知を正座で待ちわびてもらえればと思います。
ついでに、「こんなことを知りたかったんですが」とかあればお気軽にご連絡くださいませ。
よろしくどーぞ。